どの職種・業種がテレワークに向いているか(生産性が上がるか)、何がテレワークの生産性に影響を与えているか等を調べたアンケート結果が発表されたので紹介します。
2ヶ月前なので結構新しいデータです。
生産性とは、労働時間に対して成果がどれぐらい得られたかを言います。
1都3県(おそらく首都圏)に住む、20~59歳のテレワークをしている会社員205人を対象に「テレワーク時の生産性に影響する要因調査」をWEBアンケート。
そのアンケート結果をアーデントが発表しました。(アンケート自体は外部調査会社が実施:期間は2021年4月16日 ~2021年4月22日)
テレワークで生産性が少し下がった人が多い
テレワークで生産性がどう変化したか?(人数分布)
アンケートしたのは205人。
グラフ上では80%がトップ。全体の平均値としては91%。
通常の出社をするよりも、テレワークでは生産性が少し下がっている人が多いようです。
テレワークの生産性は男女別でほぼ変わらず
性別によるテレワークでの生産性の変化
テレワークで生産性が上がった人は男性42%、女性41%。
テレワークで生産性が下がった人は男性57%、女性59%。
性別での差はほぼ関係が無いようです。
技術職(IT系)とテレワークは相性がいい
職種別での生産性の変化
テレワークで生産性が上がった人が多い職種は、技術系(IT系)、営業、技術系(他・IT以外)、その他の4つ。
特に技術職は(IT系)は爆上がりしています。
IT系はテレワークと相性が非常に良いようです。
営業が若干上がっているのが意外でした。
逆にテレワークで生産性が下がった人がいる職種は上記以外。
特に販売・サービス職、専門職(コンサル、専門事務所、監査法人)、総務は著しく低下してます。
人と直接会わないとパフォーマンスを発揮できない職種ってとこでしょうか。
総務は会社内の物理的な物を管理する仕事が多いと思いますが、テレワークだと会社内を把握しづらい。
そもそも会社がテレワークを全面導入してると総務の必要性があまり無いのかもしれません。
業界別ではマスコミ、不動産・建築系、IT系、商社系が生産性向上の傾向
業界別での生産性の変化
テレワークで生産性が上がった人が多い業界は、マスコミ系、不動産・建設系、IT系、商社系(総合商社・素材・医薬品他)、その他。
マスコミ系は、記者・ライター・プランナー等は相性が良さそうな印象があります。
不動産・建設系は、建物を貸す・販売するという営業部門が機能してるんでしょうか。テレワークに合わせた業界の工夫が色々ありそう。
IT系は言うまでもなく相性が良いイメージ。会社内でやる必要性が無かったことに気付いた会社も結構あると聞きます。IT業界ではテレワークはどんどん進みそう。
商社系は買い手・売り手を結びつける大事な場面がテレワークでいけてるってことなんでしょうか。
逆にテレワークで生産性が下がった人がいる業種は上記以外。
特にサービス系は相性が良くない。事務的な部門も多くあるんでしょうけど、やはり人と直接会わないと厳しい業界か。
公務系も相性が良くない。聞いたこと業界ですが、公務業界=公務員ってことでいいんでしょうか・・・?
公務員は多岐に渡りますが、事務方は扱う情報に重要なものが多くセキュリティにかなり注意が必要そう。
自宅にテレワーク環境が整っていると生産性が向上しているのかも
テレワーク頻度別での生産性の変化
テレワークをどれぐらいのペースで取り入れているか、での生産性の変化。
生産性が圧倒的に上がっている人が多いのは、毎日テレワーク。
毎日できるってことはテレワークで会社の仕事が回るし、テレワークでの仕事にやり慣れている。
IT業界はフルリモートの会社が結構多いと聞きますが、このへんに該当するんでしょう。
毎日、週4回以上、週3回くらいになると、自宅にテレワーク環境を整備されていて生産性が向上しているのでは、とアーデントのサイトに意見がありました。
テレワークする環境は大事
生産性に「最も関係」していると感じるもの
生産性のアップ・ダウン関係なく、アンケートに答えた全員の設問です。
「テレワークする環境」が大事と思う人がダントツ。
これには自分も賛成します。仕事する部屋の居心地・デスク・チェア・ハイスペックPCといった環境がないとパフォーマンスはかなり低下しそうです。
「テレワーク環境を整えるIT&通信ツール」はネット回線、Web会議ツール、ビジネスチャット、グループウェアあたりか。
「テレワーク時にコミュニケーションしやすい仕組みや環境」は、テレワーク導入時の設計や、人間関係を指すのでしょうか。
ネット環境・Web会議・ビジネスチャット等は大事
生産性に影響しているもの
テレワークで生産性が上がった人、テレワークで生産性が下がった人、どちらも似たようなグラフのように見えて微妙に違う。
「テレワーク環境を整えるIT&通信ツール」「テレワークするための周辺機器」「個人の対応能力」「職場の人間関係」「職能評価」が、テレワークで生産性が上がった人は、下がった人より人数が多いです。
特に「テレワーク環境を整えるIT&通信ツール」では結構な差があります。
それだけネット環境・Web会議・ビジネスチャット・グループウェア等は大事なんでしょう。
「テレワークするための周辺機器」はマウス・キーボード・ヘッドセット・Webカメラ・マイクといったPCデバイスでしょう。
サイドボタンが付いていないマウスで作業している人を見かけますが「あちゃー・・・」と思います。
キーボードのショートカットキーを使ってない人も、かなり損してますね。
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まとめ
テレワークで生産性が上がった人が多い職種は、技術系(IT系)、営業、技術系(他・IT以外)。
特に技術系(IT系)が大幅増。
テレワークで生産性が上がった人が多い業界は、マスコミ系、不動産・建設系、IT系、商社系(総合商社・素材・医薬品他)。
母数が205人と少ないですが、興味深い結果でした。
引用元
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テレワーク時の生産性に影響する要因調査アンケート
ardent.jp