リモートワーク

テレワーク歴15年の達人が教える うまくやる人のリモートワーク術【レビュー】

2021年6月10日

武道の達人風の男性が合掌している

テレワーク歴15年の達人が教える うまくやる人のリモートワーク術
著者:山内貴弘
発売日:2020/9/17

Safe Haven(セーフヘイブン)です。PCデスク環境のアップデートにハマっています。

元IBMの要職で、世界中のITエンジニアを相手にしてきたテレワーカー

著者は元IBM勤務。同社の世界レベルでの人材配置の責任者の一人という要職に就いていた。

世界中に散らばる同社ITエンジニアと直接会うことなくリモートワークで調整をしてきたという。

著者自身もITエンジニア。
Amazonで著者名を検索するとエンジニア向けの著書が数件ヒットする。

現在は東証一部上場のクレスコという会社で、ITエンジニアをリードしている立場とのこと。

IBMのロゴマークがある大型のコンピューター

人にやさしいリモートワーク術

2005年ぐらいからリモートワークをすでに実践していて、国が違う・人が違う・性格が違うといった多様性を世界レベルで経験している。

その長い経験から、どうすればリモートワークで効率的に、生産性の高い仕事ができるかのノウハウを教えてくれる一冊。

2020年、コロナ禍でガラッと仕事の進め方が変わり、それに戸惑う企業や人へのアドバイスが詰まっている。

元IBMのITエンジニアで効率的、生産性・・・。
さぞやデジタル臭がすごい本と思いきや、中身は「人にやさしいリモートワーク術」

人と会う機会が激減した社会で仕事すると、こういう過程になり、こうすれば進めやすいよとアドバイスしてくれている。

巻末では、先の見えない将来では自ら変わっていき環境に適応すべき、というメッセージが込められていた。

花瓶が飾られたカフェのテーブルで、リモートワークしている若い男性

リモートワークでは働く場所を集中できる環境にセットアップする、というのは実践している自分にとって間違ってなかったんだなと少し自信がついた。
仕事のパフォーマンス向上、仕事へのモチベーション、精神的な落ち着きにつながるので私もオススメします。

テレワークではコミュニケーションが最大の課題というのは色々な本・サイトで警鐘されています。(当然リモライフでも)

リモートワークでは目の前に人がいないので、ノンバーバル・コミュニケーション(非言語コミュニケーション)、つまり仕草や態度から情報を読み取るのは非常に難しい。

メールやビジネスチャットやWeb会議での内容を、よく観察していくことがリモートワークでは肝要。

相手のアクションに反応するのも過剰なぐらいがよく、相手に伝わることこそが大事。
確かにオーバーなリアクションをSlackやWeb会議でやっている人がいるなと思い浮かんだ。

カフェ内でテレワークしていて、Web会議(Zoom)の相手にほほえむ女性

人の性格タイプをエンジニア、芸術家、公務員、世話焼きに分ける

この本の面白いのは、著者がIBM時代から含めた世界中で見てきた様々な人をもとに、人の性格を4タイプ(エンジニア、芸術家、公務員、世話焼き)に分けている。

自分や相手を理解するべく簡単なラベリングをしていき、タイプ別にリモートワークでどのように仕事すればいいかを勧めてくれている。

自分はエンジニアタイプに近い。
人との関係性の構築に注意して積極的になった方がいいらしい。耳が痛い。

真剣な表情で仕事をしているエンジニア(プログラマー)の男性

日本だけでなく世界を相手にしてきた人だなと思わされたのが「芸術家」に対してのアドバイス。

自由奔放で気分屋さん。日本では会社勤めにあまり向いてなさそうなタイプ。
Appleのスティーブ・ジョブズ、Facebookのマーク・ザッカーバーグのような人。

その類の人には「業務時間の配分は自分勝手に」とのこと。

日本の一般企業では難しそうだが、就業規則のゆるい会社やフリーランスでは実践はできそう。

アーティストっぽい雰囲気の若い女性が、笑顔でこちらに話している

本の終盤ではリモートワークの細かなノウハウがいろいろと得られる。
リモートワーク関係の本を読んだことがない人には有益。

Web会議では無表情で話さない。
あぁ、耳が痛い。

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シンプルでわかりやすい。ほどよく読みやすいボリューム。