テレワーク川柳とは?
日本テレワーク協会が主催する一般公募イベント
「テレワーク」について、会社のみならず家庭や社会においてもその理解を深め、より一層身近な働き方として普及促進していくため、一般社団法人 日本テレワーク協会が主催するイベント。
第1回目のテレワーク川柳2015年度からスタートし、第8回目のテレワーク川柳2022年度まで毎年開催されている。
テレワーク川柳のカテゴリー
社会、多様な働き方、上司部下、働き方(仕事)、働き方(職場)、コミュニケーション、育児・介護、家庭の8つのカテゴリーに分けられる。
第1回目(2015年度)だけ働き方、上司・部下、自覚&責任、ワークライフバランス、家庭、社会の6カテゴリーに分けられていた。
テレワーク月間である11月に合わせて一般公募(9~11月あたり)し、テレワーク川柳審査委員会が審査。
グランプリ・入賞・佳作あわせて全100選が毎年選ばれる。
準グランプリが選ばれた年もあります。(2016年度、2017年度、2019年度)
テレワーク川柳のグランプリは盾と賞状、入賞は賞状がもらえる
グランプリ賞は1作品のみで、受賞すると盾と賞状がもらえる。(第5回の2019年度までは盾ではなくトロフィー)
入賞は毎年10作品程度で入賞すると賞状がもらえます。
似たような川柳イベント
- サラリーマン川柳(現:「サラッと一句!わたしの川柳コンクール」)
- シルバー川柳
- 現場川柳
- タニタ健康川柳
- オタク川柳大賞
- 受験川柳
などがあります。
コロナ禍でテレワークが一気に広まった2020年からエントリー数が増えた
テレワーク川柳は、テレワークという言葉を知っている人が少なかった2015年から始まっています。
2020年3月あたりからコロナ禍に入り、会社に来ると密になって危険だから自宅で仕事をして下さい、という流れからテレワークが広まり実施率・知名度が一気に上がりました。
テレワーク川柳も2020年が、過去最多の公募数になっています。
今現在、最新のテレワーク川柳2022年度(第8回)から過去に振り返って紹介していきます。
テレワーク川柳 2022年度(第8回)
全1195作品(入賞9作品、佳作90作品)
グランプリ
会議室 行ってみれば 我一人
「11時から会議ね。」で、会社の会議室に行ってみたらみんなZoomで会議だった、というオチ。
最近はオフライン・オンライン入り乱れてのハイブリッド会議が増えてきたので、あながち無くはなさそう。
テレワーク川柳 2021年度(第7回)
全1031作品(入賞10作品、佳作89作品)
グランプリ
田舎でも 本社勤務の チャンス来た
地方の田舎でも、ネットとPCさえあればテレワークで仕事できちゃう時代。
情報通信業、金融・保険業、不動産業などはテレワークと相性いいので実績を出しやすいです。
テレワーク推進している大手企業で、日本国内どこに住んでもいいよ、なんて会社もあります。
本社勤務になっても、以前と変わらずテレワークだと気持ち的にはどうなんでしょうか。
テレワーク川柳 2020年度(第6回)
全1729作品(入賞10作品、佳作89作品) ※最多エントリー
グランプリ
リビングが 3社の集う シェアオフィス
テレワーク元年だった2020年。世界中に起きたコロナ禍。
短期間で社会が目まぐるしく一気に変わっていく、とんでもない時期でした。
子供部屋やトイレでZoom会議してたなんて、今では笑い話になることもチラホラ聞きました。
家族それぞれが自宅でテレワークしてると、3社シェアオフィス状態は全然ありえたでしょうね。
テレワーク川柳 2019年度(第5回)
全767作品(入賞10作品、佳作88作品)
グランプリ
モバイルの やり方わからず 出勤し
まだテレワークが世間に知れ渡る牧歌的な時代。
テレワークを紹介・説明しているサイトや本といった情報はほぼ無かったので、これは同情してしまうかなぁ。
今では当たり前のZoom、Hangouts(現:Google Meet)、Microsoft Teams、Slack、Chatworkあたりを2019年で使いこなしてる人は少なかったはず。
Skypeは当時からよく使われていました。
準グランプリ
茶の間から 出した指令に 社が動く
当時の会社経営層から見えたテレワークの凄味。
自分が会社に居なくても、画面越しに指示を出せば社員たちが従う。
「会社とはなんぞや・・・?」と自問自答してる人もいたのでは。
テレワーク川柳 2018年度(第4回)
全721作品(入賞12作品、佳作87作品)
グランプリ
できるじゃん 工場勤めの オレにでも
ブルーカラー層でも、たまにはテレワークで仕事ができるという将来を予見している。
2023年現在、大手製造業はそれなりにテレワークが導入されている統計が出ています。
でも下請け・孫請け企業になるにつれ、テレワーク率が下がっていきそうなイメージ。
テレワーク川柳 2017年度(第3回)
全929作品(入賞10作品、佳作88作品)
グランプリ
終業の 合図は子とする ハイタッチ
自宅でのテレワークなので、仕事が終わったらすぐ子供と触れ合えるのを表現。
自宅でテレワークをすることで「家族との時間を多くとれるようになった」をメリットと感じる人は実際多いです。
準グランプリ
自宅なら 働ける人 果てしなく
理由があって会社に出社できない人も働けますよ、と可能性を示した川柳。
ダイバーシティ(多様性)という言葉を少しずつ耳にするようになった時期でしょうか。
身体に障害を持っている人、介護で自宅から離れられない人、育児で忙しい人・・・。
統計がほとんど出てきていないので、実数はどれぐらい居るのか知りたいところ。
テレワーク川柳 2016年度(第2回)
全635作品(入賞10作品、佳作88作品)
グランプリ
埋もれてた 才能ワクワク テレワーク
一般的な会社勤めだとあんまりな実績・評価だったけど、テレワークには適していて才能開花した風の川柳。
抽象的でフンワリしつつ、韻を踏んできました。
IQがズバ抜けて高いギフテッドの子供は、学校に馴染めず苦労しているという話しを聞きました。(学習スピードが早すぎて、周りに合わせるのが苦痛)
テレワークというか、ZoomやGoogle Meetを活用すれば良い先生・学校に出会えるかも。
準グランプリ
クールビズ 次なる主役は テレワーク
画像がいろいろと泣かせます・・・。
2016年から2023年現在まで、ビジネスシーンで大きく流行ったものってやっぱりテレワークになります。
テレワーク川柳 2015年度(第1回)
全568作品(入賞12作品、佳作87作品) ※最小エントリー
グランプリ
いい仕事 してると言われ 照れワーク
記念すべきテレワーク川柳第1回目のグランプリはダジャレでした。
仕事内容をきちんと見てくれ、褒めてくれる上司はいつの時代も大事な存在。
まとめ
第1回(2015年度)から第8回(2022年度)までテレワーク川柳を振り返ってみました。
あるあるネタで時世を現していたり、将来を予見していたり。
でもちょっと全体的にクオリティが低いかなぁ、と感じました。
有名どころの川柳イベントに比べるとエントリー数がかなり少ないです。
サラリーマン川柳なんかは賞品が結構豪華(例:松阪牛 焼肉用400g)なんですが、テレワーク川柳はグランプリでも盾と賞状のみ。
賞品を豪華にすれば、懸賞品ハンターからのエントリー数がグッと増えて川柳のレベルが上がりそう。
テレワーク川柳を主催している、日本テレワーク協会さんの今後の動向に期待。
テレワークをやめて、オフィスに人を戻す企業が結構出てきています。(アメリカだとTwitter社が有名)
ですが、テレワーク・リモートワークは使い方次第で非常に有益なもの。
日本ではある程度根付いたので、これからも一定数以上の人は利用していくでしょう。