テレワークのWeb会議(Zoom or Google Meet)で、Webカメラをよく使うので製品のグレードアップを少しずつしてきました。
ロジクール HD Pro Webcam C920n、ロジクール StreamCam C980、そして今回紹介するロジクール BRIO C1000eR。
1年ほど使ってみての長期レビューです。
※新古品を買ったので着脱式プライバシーシャッターが欠損しています。
この記事では、ロジクール公式サイトから画像・情報を一部引用させてもらっています。

「ロジクール BRIO C1000eR」製品紹介
ロジクールとは?
スイス企業Logitech(ロジテック)は1981年に設立。
そのロジテック社の日本法人がLogicool(ロジクール)です。
なぜ日本では会社名が違うかというと、日本法人の設立時に同名の企業が先に存在していたためです。
PC周辺機器において世界でトップシェアを争う有名大手企業で、マウス、キーボード、スピーカー、ヘッドセット、Webカメラ、モバイル向け充電機器などの製品を世に送り出しています。
PCガジェット好きなら知らない人はいないでしょう。
「BRIO C1000eR」はロジクールのフラッグシップモデル
ロジクール公式サイトの情報によると、2023年3月時点で個人ユーザー向けWebカメラとして発売しているのは以下の機種。
- BRIO 4Kウェブカメラ(C1000eR、C1000s)
- LOGICOOL STREAMCAM(C980)
- BRIO 500
- BRIO 300
- C930s PRO HDウェブカメラ
- C922n PRO HDストリーム ウェブカメラ
- C920n HD PRO ウェブカメラ
- C615n HDウェブカメラ
- C505 HDウェブカメラ
- C310n HDウェブカメラ
- C270n HDウェブカメラ
2000円台~20000円オーバーまでと幅広いラインナップ。
この中でも、今回紹介するロジクール BRIO C1000eRは最上位モデル。
値段も20000円オーバーと一番高価。
「ロジクール BRIO C1000eR」の性能・機能
ロジクール BRIO 4K C1000eR | |
---|---|
解像度/fps | 4K/30fps: 最大4096 x 2160px 1080p/30、60fps 720p/30、60、90fps |
画角 | 90°/78°/65° |
デジタルズーム | 5倍 |
画素数 | 1300万画素 |
レンズ | ガラス |
内蔵マイク | ステレオ、デュアル全方位 |
本体サイズ、重さ | 高さ27 x 幅102 x 奥行き27mm、重量: 63g |
マウントクリップのサイズ、重さ | 高さ19 x 幅36 x 奥行き63mm、重量: 44 g |
ケーブル長 | 2.2m |
対応OS | Windows/macOS |
保証 | 3年間無償保証 |
付属品 | 着脱式プライバシーシャッター キャリングケース USB-A - USB-Cケーブル |
公式セットアップガイド | Logicool BRIO 4K C1000er |
「ロジクール BRIO C1000eR」の外観レビュー
色んな角度から見る
本体サイズ:高さ27mm x 幅102mm x 奥行き27mm、重量: 63g
マウントクリップ:重さ 高さ19 x 幅36 x 奥行き63mm、重量: 44 g
カメラ本体部分はアルミっぽい金属製です。
光沢感と適度な重さがありチープさは感じません。
Webカメラとしてはかなり大型です。
32インチ液晶モニターの上に載せても大きく感じます。(画像7枚目)
Webカメラ本体側はUSB-C端子になっていて、接続するPC側はUSB-A端子になります。
このBRIO C1000eRの売りである4K/30fpsを設定するならUSB3.0以上の端子が必要になります。
PCのUSB端子を事前にチェックしておきましょう。
マウントクリップ部分
マウントクリップ(台座部分)はプラスチック製。
Webカメラ本体とマウントクリップは取り外せて、三脚穴で接続されています。(画像1枚目)
取り外すのに結構な力が必要なので注意。(横にづらしながらすると外しやすい)
マウントクリップは可動部分が3カ所あります。(画像2枚目)
液晶モニター、ノートPCに問題なく設置できると思います。
Webカメラ本体、液晶モニターと接触する部分はゴム製になっていて傷が付きにくくなっています。
角度調整(チルト、パン)

C1000eRの俯瞰撮影(アニメーション)
ロジクール BRIO C1000eRのマウントクリップはパン(カメラを左右に向かせる)が一切できません。
チルト(カメラを上下方向に向かせる)は下方向に90度向かせることができます。
俯瞰(真下)撮影できるように設計されているのが特徴。
「ロジクール BRIO C1000eR」のカメラ画質レビュー
Logicool Capture
ロジクールのWebカメラ向けソフトウェアLogicool Captureを使って紹介していきます。
Logicool Captureは「ロジクール製の対応Webカメラ」だけに使えるPCソフトウェアで、録画・静止画撮影が簡単にできます。
画角変更(デジタルズーム)・ホワイトバランス変更・画質調整などの機能も使えます。
4K画質(3840x2160px)
4K設定で静止画撮影したものを幅800x高さ450pxにリサイズ。
生活感あふれる背景ですいません・・・。
画角(デジタルズーム)だけ変更してあるだけで、画質調整は何もしていません。(ホワイトバランスは自動)
今まで使ってきたWebカメラの中ではダントツの高画質。
緻密・精細・明るく映ってかなり綺麗に見えます。
デジタルズームを最大の5倍にしても、フルHDと同等の画質クオリティがあるのが4K Webカメラ最大のメリット。
画質圧縮されるWeb会議でも画質の綺麗さが分かります。
高精細なのでホワイトボードや用紙に書かれた文字・図・画像などを相手に伝えやすいと思います。
オートフォーカスは優秀ですがテレワークで利用するなら、オートフォーカスOFFで背景全部にフォーカスした方が使いやすいと思います。
フルHD画質(1920x1080px)
フルHD設定で静止画撮影したものを幅800x高さ450pxにリサイズ。
1つ前の4K画質とほとんど一緒に見えますが、リサイズしないで比較すると4K画質の方が圧倒的に高画質です。
緻密さ・精細感が違うので細かいディティールの映りが変わってきます。
画像4枚目(デジタルズーム最大)で比較すると、背景の小物の映りが違うのが分かります。
ただフルHD設定でも、今まで使ってきたWebカメラの中ではトップクラスの高画質。
他のWebカメラと画質比較
前の記事との比較画像。
前回はノートPCに取り付けて撮影しているので、画角が全く違います。
どの画像も画質調整無しのデフォルト状態です。
StreamCam C980が結構頑張っていますが、明るすぎなのと緻密さ・精細感で劣っています。
ノートPCはぼんやりした画質で、色も薄っぺらいです。
こんなに差があるとは驚き。
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「ロジクール BRIO C1000eR」のマイク音質レビュー
Logicool Captureで録音して聴きやすいように音量を統一(ノーマライズ)、mp3(320kbps)にエンコードしてあります。
「ロジクール BRIO C1000eR」のマイク音質
細かなホワイトノイズは少ししますが、こもり感はほとんど無し、音割れ無し、クリア。
Webカメラの付属マイクとは思えないほどの高音質。
ステレオ&デュアル全方位マイクできっちり集音されています。
5000円クラスのUSB単体マイクと良い勝負をしそう。
他のWebカメラと音質比較
廉価ノートPC(レノボ ThinkPad E14 Gen2)
ロジクール HD Pro Webcam C920n
ロジクール StreamCam C980(デュアルモノラル設定)
ノートPC、C920nはマイク音質としては論外。
StreamCam C980がマイク音質でも頑張っているが、音割れが若干するのとハイ上がり(高音域寄り)な音作りに聞こえます。
ストリーマー(動画配信者)向けの製品なので、わりと派手な音質チューニングっぽいです。
テレワークのWeb会議(ZoomやGoogle Meet)や通話(DiscordやSlack)で使うなら、BRIO C1000eRの方が落ち着いていてしっとりと話せます。
今時のWeb会議ツールはノイズリダクション機能が付いているので、細かなホワイトノイズは消えるでしょう。
USB単体マイク:ロジクール Blue Yeti(BM400)
USB単体マイク(10000円オーバー)と比較すると、さすがに音質は雲泥の差。
USB単体マイクは高音域~低音域までしっかり録れていてかなり肉声に近い。しかも距離が近く感じる。
BRIO C1000eRはダイナミックレンジが狭くて、部屋の中の反響音が入っているので少しこもっているように聞こえます。そして距離が遠い。
テレワークのWeb会議で細かいニュアンスを伝えたい、営業や就職活動などで高音質の自分を売り込みたい人は単体USBマイクがオススメです。
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「ロジクール BRIO C1000eR」のおすすめポイント
特におすすめポイント
4K画質設定は非常に緻密で明るく高画質。フルHD画質設定でもハイレベルな画質。
画角を広い~狭いまで細かく設定できるので、カメラ前に複数人同時で映るような場合でも全員きちんと収まる。
自分1人だけでも狙った画角に収めやすい。
付属マイクの音質はWebカメラの中ではかなり良い。5000円クラスのUSB単体マイクと良い勝負。
Webカメラ本体に三脚取付用の穴があるので、三脚設置やカメラアームを取り付け可能。
4Kは30fpsまでしかフレーム数が出ないが、テレワークのWeb会議サービスはほとんど30fpsまでなので、テレワーク用途なら問題無し。
マウントクリップが真下を向けるので俯瞰撮影が出来る。
Windows Helloで高速かつ安全な顔認識できる。
「ロジクール BRIO C1000eR」の残念ポイント
マウントクリップの設計が古い
残念ポイント
マウントクリップがベゼルに対して約1cm入り込むので、最近流行のベゼルが薄い液晶モニターやノートPCだと画面内に被さって邪魔になります。
マウントクリップが左右方向に全く向かせられない、チルト方向も上側へは全く向けない。
弱点克服:カメラアームを使うと角度調整が簡単に出来る
BRIO Webカメラ C1000eRの弱点は、マウントクリップの設計の古さ。
ならばマウントクリップを使わず、Webカメラ本体にある三脚穴にカメラアームを取り付けることでパン・チルトが自由自在に動かせますし、薄いベゼルに被ることもありません。
Webカメラを自分の真正面にセッティングすることで、狙った通りの画角で自分を映せます。
「BRIO C1000sとの違い」はメーカー保証期間
- ロジクール BRIO C1000eR
- ロジクール BRIO C1000s
見た目は同じで、名前がとても似ているややこしい製品が同時に発売されています。
本体性能・付属品などは同じです。
メーカー保証期間だけ変わってきます。(C1000eRは3年間、C1000sは1年間)
メーカー保証期間が短いC1000sの方が、値段が少し安いです。
レビューまとめ:4K超高画質&高音質マイクでWebカメラ最高峰
メリット、長所
4K/30fpsで緻密・明るく・綺麗に超高画質撮影できる
デジタルズームを最大の5倍にしても、フルHDのWebカメラと同等の高画質
広角90°対応なので、複数人で同じ画面内に映ることが可能
付属マイクが高音質で、5000円クラスの単体USBマイクと良い勝負
純正マウントクリップで俯瞰撮影ができる(チルトで真下を向ける)
デメリット、弱点
値段が高め
マウントクリップが薄いベゼルでは被って邪魔になる
マウントクリップが上・左右方向に向けられない
向いている人
Web会議(ZoomやGoogle Meet)でも明らかに効果が出るので、高画質でアピールしたいテレワーカー
営業の仕事・就職活動などで自分を売り込みたい
オンライン教室・講座などでホワイトボード・黒板・書類など細かい文字・図を撮影
USB接続で取り回しが楽なので、無駄に機材やケーブルを増やしたくない高画質重視の動画配信者・ライブ配信者
「ロジクール BRIO C1000eR」を買ってみての感想
人生初の4K Webカメラ デビュー。
周りで誰も4K Webカメラを使っていないので、希有な存在になりました。
Web会議(Zoom or Google Meet)では一人だけクッキリハッキリ高画質でアピールしまくりです。
デジタルズーム最大で使ってもフルHD並の高画質なのは驚きました。
マウントクリップが弱点ですが三脚穴にカメラアームを取り付けると、画角は自由自在になるので不満点はほぼ無しです。